変圧器への微量PCB混入可能性に関するお知らせ

平成15年11月27日

 昭和47年(1972年)以降、通商産業省(当時)の通達に基づき、弊社製変圧器にはPCB(ポリ塩化ビフェニル)絶縁油の使用を中止していますが、他社製の一般産業納入変圧器等の絶縁油からごく微量のPCBが検出されたとの事例報告が、平成13年(2001年)7月、社団法人日本電機工業会(以下「JEMA」という。)からあるとともに、弊社等会員企業に対し、製造した製品に使用した絶縁油にPCBが混入している可能性の有無についての調査依頼がありました。

 弊社では、上記通商産業省(当時)通達に基づき、昭和47年(1972年)3月以降製造の変圧器においては、PCB絶縁油の使用を全面的に中止しており、それ以前の製品においても絶縁油の種類(PCB絶縁油と新油)によって製造ラインを分離していたことから、製造時点での混入の可能性はないものと考えております。しかしながら、使用絶縁油の調査(絶縁油メーカー発行のPCB不含証明書・見解書の有無の調査)及び製造工程の調査(製造工程で鉱油使用機器にPCBが混入する可能性の有無の調査)等を行ったところ、製造された変圧器の一部について、微量PCBの混入の可能性を完全には否定できないことが判明したため、平成14年(2002年)7月9日、経済産業省にその旨報告をいたしました。

 この報告に対し、弊社は経済産業省及び環境省から、 1) PCB含有の有無の判別を行う調査、 2) 原因の解明、 3) 関連ユーザーへの情報提供等の指示を受け、鋭意、原因解明等の作業を続け、併せて弊社ホームページ等を活用して、お客様からの問い合わせ・相談に対して、迅速かつ適切な情報提供・助言を行う等の対応を行ってまいりました。

 今般、弊社は、上記指示に基づく調査結果をまとめた報告書を経済産業省及び環境省へ提出しましたのでお知らせいたします。
 調査にあたり弊社では、当初策定したサンプリング計画に基づきサンプリング調査等を実施した結果、平成15年(2003年)7月31日までにお客様からの報告を含め79台の検出事例がありました。サンプリング調査と並行して弊社における混入の可能性、納入後の機器における混入の可能性及び絶縁油への混入の可能性について検討しましたが、原因の究明および変圧器の特定には至らず、「平成元年(1989年)以前に製造の弊社製変圧器は、微量PCB混入の可能性を否定できない」との結論となりました。また、平成2年(1990年)6月以降製造の変圧器につきましては、出荷時における微量PCBの混入は無いものと判断いたします。

 なお、今後とも絶縁油の品質管理を継続するとともに、既に弊社が設けている「お客様対応窓口」の継続のほか、ホームページを利用してのお客様への個別対応、保守メンテナンス等に関する技術情報の提供に努めてまいります。さらに、国の機関での微量PCB処理等に関する検討にも積極的に協力をしてまいります。

 弊社製変圧器をご使用のお客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

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